ACジャパン「寛容ラップ」みんなの支え合いを、もっとハッピーに

ACジャパン「寛容ラップ」みんなの支え合いを、もっとハッピーに

すべての人に“寛容の大切さ”が
伝わる表現企画を

多様性が求められる時代、自分とは違う価値観の人にも寛容に接するべきだ。頭ではそう理解していても、つい感情的になってしまう場面は誰にでもある。いちど立ち止まって、相手の立場や気持ちを想像してほしい。そんな思いから企画されたのが、相手をディスらない寛容なラップバトル。TVCMをメインに、ラジオ、新聞、雑誌のマスメディアを通してオールターゲットへ。

メッセージ×共感性×エンタメの黄金比

「たたくより、たたえ合おう。」という、誰も否定できない直球で骨太なメッセージ。みんなが共感できる“イラッとする場面あるある”。気弱そうな高齢女性と強面の男性の見た目からは想像できない、本格ラップバトルと優しくたたえ合うリリック。さらには無表情だったギャル店員がハートフルな歌を熱唱するという、意外性のたたみかけ構成によるエンタメ。この3要素の絶妙なバランスが、CMの面白さを生み出している。

伝えるなら、説教よりもエンタメだ

寛容になろう、とストレートに伝えるだけなら簡単だが、人々の心を動かすことはできない。「ながら視聴」されてしまうことも多い広告では、興味を持ってもらうこと、印象に残すことも大切だ。すべての人が興味を持つ導入と、最後まで映像を見たくなる構造を考えた結果、ラップバトルの企画が生まれた。一方で、ただの親しみやすいエンタメで終わらないよう、メッセージをしっかり伝えられる工夫もされている。

広告の領域を超えて、
自走するクリエイティブに

SNSメディアやテレビのニュースでも話題となったこのCM。「広告がおもしろい」という反響だけでなく、若者視点やお年寄り視点など、受け手がそれぞれの解釈でポジティブな意見を発信するムーブメントが起こったことにより、社会現象にまでなった。企業や施設で講義の題材になるなど、伝えたかった“寛容の大切さ”が、広告の領域を超えて自走するクリエイティブへ発展した。

Morii Satohiro 森井 聖浩 クリエイティブディレクター

Morii Satohiro
森井 聖浩クリエイティブディレクター

教えて!“成長の1コマ”

チームメンバーの各々が課題を自分ゴト化して考えられたことですね。すべての人が共感し、楽しみながら受け止めてもらえるかを、全員でアイデアを出しながら組み立てることができました。理想的な形で進められた仕事でしたね。今後も社会にとって意味のある仕事を企画していきたいです。

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