明治Dear Milk「真っ白広告」違和感から、伝えたくなる広告を
この商品にしかできない、
引き算思考のクリエイティブ
2023年3月関東地区限定で発売開始した『明治Dear Milk』は、乳製品のみの原材料でつくられたミルクアイス。それ以上何も足さないシンプルな魅力と明治の本気度を伝えるため、“真っ白な広告”クリエイティブを採用。ローンチ当時のターゲットである30~40代女性が日常利用する公共交通機関を選び、渋谷駅地下大型OOHと東急東横線車両トレインジャックを展開した。

“違和感”を起点とした
ブランド体験
普段は情報量の多い電車の中で、突然真っ白な広告に囲まれると「なぜ?」という違和感が生まれるはず。写真を撮ったり、調べてみたり、そしてその先の「なるほど!」という理解がブランド体験となって、消費者側からの自発的なSNS発信につながると想定した。アイス好きの人たちはSNSでの情報収集に積極的な傾向にあるため、ニュース性を最大限に高めるターゲットリーチを目指した。

認知をこえて、
理解をつくるコミュニケーションへ
広告に触れた人の共感を得るために、私たちのチームは「広告=舞台装置」と考えた。生活者を“演者”、広告メディアを“舞台”と設定し、いかにブランドの世界観へ誘うことができるか。 今回は電車内という閉鎖的な空間を“舞台”ととらえ、全てが真っ白のクリエイティブで圧倒する広告体験を提供。その中で理解まで辿りついた者が“主人公”となり、自発的に共感性のある情報を拡散してくれることを信じた。
ポジティブな記事で、
もっと広く世の中へ
本企画は単なるリーチではなく、理解につながるニュースを作ることを目的とした。そのため、広告到達人数ではなく、メディア露出件数をKPI(※目標達成の進捗を測る指標)に設定し、広報・PR活動も強化。結果、ターゲット媒体を含む300近いメディアでの露出を獲得し、『明治の本気』とまで言及するポジティブな記事が多く見られた。本施策の成功を受けて、今後も同商品にしかできないブランド体験を目指し、驚きとともに商品理解の浸透をはかっていく予定だ。

Kishi Hiroshi
岸 浩史クリエイティブディレクター
教えて!“成長の1コマ”
クライアントと一緒にストーリーを推敲したことと、接触者のリアクションを信じ、勇気をもって最適なクリエイティブを打ち出せたことが、今回の成功につながったと思います。これからもブランドの物語を描けるプランニング集団として、チームを成長させていきたいです。