祝別所線全線開通

長野県上田市・上田電鉄「千曲川橋梁復旧 プロモーション」地域の「みんな」でお祝いしよう。

2019年の台風19号で、上田電鉄・別所線の通る千曲川橋梁が崩落してしまった。全線復旧が実現したのは約1年5カ月後。その記念に、自治体や事業者だけでなく市民も巻き込むプロモーションが計画された。祝賀ムードを盛り上げるロゴモチーフを制作し、ポスターやグッズとして地域の人々に広めた。

地域の「みんな」でお祝いしよう。 地域の「みんな」でお祝いしよう。

こんな時代だからこそ、明るいニュースが大切だ。

台風の被災から復旧しようとする途中でコロナ禍がスタート。地域のみんなで喜べる明るいニュースは久しぶりだった。感染対策や自粛ムードに配慮しながらでも実現できる、いちばん大きな祝い方は何だろう?コロナ禍の上田市を思いながら企画づくりが進められた。

こんな時代だからこそ、明るいニュースが大切だ。

元に戻ったんじゃない。新しいはじまりだ。

ロゴの題材は、復旧した「赤い橋」と地域のシンボルである「鳥居」。「赤い橋」を渡って、2020年に日本遺産に登録されたエリアの「鳥居」へ向かっていく体験をイメージしている。ただ橋が元通りになったのではなく、地域の歴史に現代の技術が加わることで、さらに進化していく力になるはずだ。地域の未来への力強いエールがこめられた。

元に戻ったんじゃない。新しいはじまりだ。 元に戻ったんじゃない。新しいはじまりだ。

上田の新しい名物が生まれた。

千曲川橋梁復旧は、プロモーションの効果もあって全国ニュースで大きく紹介された。すっかり見慣れていた「赤い橋」を、地域で守っていくべき大切な風景だと感じた市民も多かったようだ。上田市に新しい名物が増え、地方創生の面では大きな成果となった。

有名「じゃない」上田へ、ご案内。

長野県上田市「ニュー・ウエダ」有名「じゃない」上田へ、ご案内。

観光協会の公式施策として、首都圏の人に上田の魅力を伝えるキャンペーンを2021年から実施。観光ガイドブックには載っていない、知られざるディープスポットのみを紹介した。

有名「じゃない」上田へ、ご案内。

首都圏にいるから見える、上田の面白さ。

地域の広報は、自治体側が希望するポイントを魅力的に見せることが多い。だが、この企画はターゲットである「首都圏の人」に響くものを発信したいというオーダーだった。東京で働くチームメンバーが上田市を訪問し、自分たちで感じた魅力をもとに題材を選定した。

首都圏にいるから見える、上田の面白さ。

紹介する場所を、大胆にズラしてみる。

上田城や数々の寺社仏閣など、市には歴史ある有名建造物が多く存在している。それらは既にアピールされている状態だ。首都圏の若者にもっと関心を持ってもらうため、「まだ知られていない」歴史・変わり種・隠れ家といったスポットを紹介する試みが生まれた。

紹介する場所を、大胆にズラしてみる。

ひとくせあるインパクトが勝因に。

ターゲットが住む首都圏は、地方PRの激戦区。美味しい・自然・温泉・歴史…このような紹介では埋もれてしまう。個性的なディープスポットに特化し、さらにカオスでパンチの効いたコピーやグラフィックを開発し、インパクトある表現を重視した。レトロ好きな若者たちに注目され、実際の観光来訪にも多数つながった。首都圏から向かった制作メンバーも上田のディープな魅力を満喫したそうだ。

ひとくせあるインパクトが勝因に。

好きがチカラになった人

高山 慶子
高山 慶子 Takayama Keiko プロデューサー

上田を「好き」になったからこそ、上田ならではの企画が生まれました。まずは地元の人の想いや考え、複雑な事情などを理解しようとする。そのうえで、首都圏に住む私たちならではの目線を織り込んで企画、運営、実施をしていくこと。この2つを大切にしています。

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